2007年4月2日月曜日

進化して、進歩して現状維持

売買ってものは、当たり前だが買うほうが圧倒的に強い。

だって、気に入らないものにはお金を払わなくていいの
だから、商売人の努力を鼻くそでもほじくりながら見て
いて、気が向いたら買えばいいわけだ。

そんな消費者たちの心をつかむべく、商売人は日夜努力
を惜しまない。だから、売る側の商品は、常に進化して
いる。考えてみて欲しい。皆さんがお金を払って買う商品
(この場合、小売業だけでなく、ショービジネスや旅行
など形に残らないモノも含めて)で進化や進歩をしてい
ないものなど何もないだろう。
今、このブログを見ている携帯やパソコンも、とんでも
なく進化しているし、車も、ほとんど値段が変わらず、
燃費向上、快適さ向上、家庭用電化製品だって、昔に
比べたら、SF映画でも見ているかのような進歩だ。

しかし、それらを売っている側は、その進歩に比例して
売り上げがガンガン上がっているかというと、そんなこ
とは無い。成長し続けている会社でも、前年比数十%UP
とかいう程度である。下手したら、毎年サービスや製品を
向上させているのに、売り上げ自体は変わらないという
のもザラだ。

小売店にしてもそうである。一年目に比べ、二年目になる
と知名度が上がり、一年目に来ていたお客さん以外の客が
増える。こうやって、二年目の方が進歩しているから、お客
さんが倍になるかといえばそうではなく、一年目のお客さん
が気まぐれだからこなくなって、それを二年目のお客さんで
まかなうことにより、前年と同じか少し上がったな、程度で
収まってしまう。三年目は、二年間の売り上げで広告でも
打って、それによるお客さんが増えて進歩したとする。
それでも三倍になるわけではなく、一、二年目のお客さん
が来なくなったり、その小売店の業界のブーム自体が下火
になって極端に減り、一年目に比べると二段階の進化をして
いるのに、結局現状維持だということも多い。

反対に言えば、常に仕掛けをし、常に進化、進歩して、
やっと現状維持を保てるのである。それを怠れば、売り上げ
はすぐにガタ落ちになるからたまらない。
公務員と違って、明日はまったくのゼロになる可能性も
否定できない商売人は、現在の売り上げがこのまま続くと
考え、なにもしなければ、すぐに落ちて行ってしまうので
ある。

分かりやすい例を挙げるとプロレスがある。現在はかなり
厳しい業界だが、以前は隆盛を極めていた。それでは、
隆盛を極めていたことが素晴しかったのかと言えばけして
そうではなく、技もテクニックも演出も、遥かに現在の方
が優れている。長い間、遊んでいたわけではなく、常に進化
進歩している。ところが、売り上げはというと、皆さんご覧の
とおりである。エンターテイメントとして、コレだけやって
も、上がるどころか落ちてゆくのだから、いかに商売ってモノ
が厳しいのかが分かる。

歌手や芸能人が、売れると寝る間も惜しんで働かされたり、
一度ブームが来ると、散々生産して、ブームが過ぎると
潮が引くように大手メーカーが業界から撤退したりする現象が
よく見られるが、それは「売れるうちに売れるだけ売る」という
考え方であり、商売人は明日がゼロになる可能性のある厳しさを
知っているから、こんな行動を採るのである。

ってことで、世の中の商売人以外の人は、出世のためとかみたい
に生活やステータスを向上させるために進化、進歩するのだけど
我々商売人は、現状を維持するために、人並み以上の努力をせっ
せとしているわけだ。

世の中を良くするため(結果的に提供するものが向上すれば、
世の中がより便利に、快適になる)自分たちはゼロと隣りあわせで
アリンコみたいに頑張ってんだよ!
身分は低いけど、もっと優しくしてくれよな!お前等よお!(笑)

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